韓方薬を作るかどうか、何か月も検索ばかりしていたなら
目次
韓方薬が気になるなら、薬より先に体を測ってみてください
30秒でわかるポイント
- 当院の韓方薬は、生薬からではなく検査から出発します。 血液・体成分・脳波検査と腹診・脈診・舌診で、今の体の状態と出発点の数値をまず記録します。
- 初診で必要そうに見えても、初日からおすすめはしません。 必要だと判断したら、その理由を検査と診察の所見でご説明し、決めるのは患者さんご自身です。
- 一生飲み続ける薬ではありません。 期間を決めて始め、再検査で続けるか終えるかを決めます。
- 目標が睡眠でも、最初の処方は腸のためのものかもしれません。体が回復する条件から順番に整えていきます。
- 服用中の西洋薬はやめません。 一緒に飲めるよう処方を組み立てるのが当院の役目です。
よく伺うお悩み
- 「体が以前のようではないので補薬でも飲んでみようかと思うんですが、検索すると怖い話ばかりで。」
- 「万能薬のように言うところもあれば、詐欺だと言うところもあって、何を信じればいいのかわかりません。」
- 「肝臓に悪いと聞きましたが、今飲んでいる薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?」
- 「安くはないのに、効いているのかどうか、どうやってわかるんですか?」
- 「正直、薬への不信感が少しあるんです。」
この迷いは理にかなっています。体に入れるものを根拠なしに決めたくない、ということだからです。当院も同じ考えなので、この記事には韓方薬の効能ではなく、当院が韓方薬を扱う原則を書きました。
薬を作る前に、まず検査をする理由
処方の前に血液検査、体成分検査、脳波検査を行い、腹診でお腹の緊張や押すと痛む場所を、脈診・舌診で全身の状態を見ます。理由は三つあります。
一つ目は、出発点を残すためです。 治療前の数値があってこそ、治療後の変化を数字で比べられます。「良くなった気がします」ではなく「この指標がこれだけ動きました」と言うためには、基準線が必要です。
二つ目は、飲んでもよい体かどうかを確かめるためです。 肝臓・腎臓の数値を含む基本的な状態を見て、服用中の西洋薬とサプリメントをすべて確認します。韓方薬が合わない状態なら、処方はしません。
三つ目は、処方を組み立てるためです。 同じ「疲れる」でも、検査と腹診では違う姿が見えてきます。症状の名前ではなく、体の状態に合わせて生薬の組み合わせを決めます。
初日からおすすめはしません
初診で韓方薬が必要そうに見えても、たいていこちらから切り出すことはしません。治療は信頼があってこそきちんと回り、信頼は診療を何回か重ねてこそ生まれるからです。
治療を進めていく中で必要だと判断したら、なぜ必要なのかを検査の数値と診察の所見でご説明します。決めるのは患者さんご自身です。
「飲めばぐっと良くなります」とは言いません
事実ではないからです。診察室でよくお話しするたとえがあります。
汚れた手は、石けんで一度に洗えます。けれども体の状態は、水で何度もすすいでいくように、少しずつ洗い流されていくほうに近いのです。韓方薬は、そのすすぎを助ける治療です。 一度に変わるというより、方向を定め、積み重なりながら効果を出していきます。
この期待値は、処方の前にそのままお伝えします。
終わる日を決めてから始めます
韓方薬は期間を決めて始め、決めた時点で再検査と再診察を行い、続けるか終えるかを判断します。
目標は、薬が体を代わりに支えている状態ではなく、薬がなくても回っていく体です。いつ終えるかを決めていない服用は、おすすめしません。
睡眠が問題なのに、なぜ消化から見るのですか
目標が睡眠でも、処方の最初のボタンは腸かもしれません。消化と排便が崩れた体では、眠りも回復もきちんと回らないからです。
そのため、症状を直接狙うより、体が回復する条件から順番に整えていくことが多くあります。「不眠なのに、なぜ消化の薬なんですか?」という質問が出ることもあり、その順番の理由は処方のたびにご説明します。眠りと消化をあわせて見る方法は、不眠の診療案内と消化の診療案内にまとめてあります。
「良いもの」と「必要なもの」は違います
鹿茸(ろくじょう)のような生薬は、誰にとっても良い補薬のように知られています。当院が問うのは「良いかどうか」ではなく、「この体に今必要かどうか」です。
検査と診察で必要性が確認された方にだけおすすめし、その理由をお伝えします。必要でない方には、よりシンプルな処方が合っていますし、ときには韓方薬なしで鍼治療と生活の見直しが合っていることもあります。
安全はこのように確かめます
飲む前に、肝臓・腎臓の数値を含む血液検査で、服用できる状態かどうかを見ます。
服用中の薬をすべて確認し、それに合わせて処方を組み立てます。西洋薬を減らしたり変えたりすることは処方した病院と相談すべきことで、韓方薬を始めるからといって西洋薬をやめてはいけません。
飲んでいる間も、長く飲む必要がある場合は、決めた時点で血液検査をもう一度行います。胃腸の調子が悪い、いつもと違う反応があるという場合は服用をやめてお知らせいただくよう、最初にご案内します。
妊娠中・授乳中の方、ほかの病気の治療中の方は、先にお知らせください。その状態に合わせて、処方するかどうか、何を入れるかを判断します。服用前に気をつけることと、すぐにやめるべきサインは、補薬を飲む前の確認編に詳しく書いてあります。
診療はこの順番で進みます
一つ目、体を読みます。 血液・体成分・脳波検査と腹診・脈診・舌診で、今の状態と出発点の数値を記録し、服用中の薬を確認します。
二つ目、順番に処方し、期間を決めます。 なぜこの組み合わせなのか、なぜこの順番なのかをご説明し、服用期間と次の確認時期を最初に一緒に決めます。
三つ目、再検査で比べます。 決めた時点で同じ検査をもう一度行い、出発点と比べます。数値と体の変化が方向を示していれば続け、そうでなければ同じ処方を繰り返さず、最初の設計に戻ります。
よくある質問
Q. 韓方薬は肝臓に悪いと聞きましたが?
その心配があるからこそ、まず検査をします。服用前に肝臓の数値を見て、長く飲む場合は途中でもう一度確認します。「絶対に安全です」と申し上げる代わりに、確かめながら使います。肝臓の病気がある方や肝臓の数値が高い方は、その状態から一緒に見ていきます。
Q. 補薬と治療用の韓方薬は何が違うのですか?
当院はその区別より、「この体に今何が必要か」で考えます。消化・睡眠・巡りのように回復する条件が崩れた体なら、その条件を整える処方が先で、消耗が激しく補う必要がある体なら、補強が中心になります。どちらなのかは、検査と診察が教えてくれます。
Q. 検査なしで、そのまま作ってもらえませんか?
顔を見ただけで作る韓方薬こそが、韓方薬が不信を招いてきた理由だと考えています。出発点の記録がなければ効果を数字で確かめられず、体の状態がわからなければ安全に気を配ることができません。
こう変わります
「補薬を一回分飲んだ」ではなく、自分の体の出発点の数値と今の数値を知っていること。薬を終える日が、最初からカレンダーに書かれていること。そして「何を飲めばいいのか」を検索する代わりに、自分の体に何が必要なのかを知っていること。
当院が目標にしているのは、その状態です。
処方の内容と期間、変化の速さは、体の状態や目標、あわせて抱えている病気によって人それぞれです。
今日のまとめ
韓方薬を迷っているなら、薬より先に体を測ってみてください。 その結果が「今は必要ありません」だったとしても、それがわかっただけで無駄足にはなりません。
韓方薬を飲むなら、終える日ともう一度測る日を先に決めてください。 そうしてこそ、効果を数字で確かめられます。
当院が韓方薬をどんな順番で処方しているかは、診療案内にまとめてあります。
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