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2026年8月7日

検査では異常がないと言われたのに、なぜずっと不調なのでしょうか?

パク・ナヒョン
医療監修 パク・ナヒョン 診療院長

30秒でわかるポイント

  1. 検査は形を見ます。どう立ち、どう歩くかは写りません。
  2. 片側だけすり減った靴のかかとや、同じ場所にできるタコは、体が残した記録です。
  3. 足が崩れると、その上の骨盤、首、顎まで順に影響を受けます。
  4. そのため、痛む場所だけでなく足と顎も一緒に診ます。
  5. ただし、しびれが急に始まった場合や力が入らない場合は、ほかの検査が先です。

よく伺うお悩み

  • 「検査では異常がないと言われるのに、ずっと調子が悪いんです。」
  • 「どこが悪いのか、誰もはっきり言ってくれません。」
  • 「仮病扱いされているようで、つらいです。」

検査では異常がないと言われたのに、なぜずっと不調なのでしょうか?

検査は骨や組織の形を見ます。体がどう立ち、どう動くかは写りません。形は問題なくても使い方が崩れていれば、検査には表れません。

診察室でお会いしたのは、手術を行う獣医師の方でした。手術中に左腕がしびれ、手が震えることが繰り返され、仕事に支障が出ていました。ほかの医療機関でレントゲンまで撮りましたが、特に問題はないという答えだけだったそうです。片道1時間半の距離を通っていらっしゃいました。

けれども、体はずっと前からサインを出していました。顔の左右が長いあいだずれていて、片方の靴のかかとだけがひどくすり減り、同じ場所に繰り返しタコができていました。

靴のかかとが片側だけすり減るのは、どういう意味ですか?

体重が左右に均等にかかっていないということです。靴は歩き方が残した記録なので、ご本人が気づかない偏りもかかとには残ります。

この方は足裏のアーチが高すぎて、体重の中心が前に偏っていました。右足の外側だけにタコがひどくできていましたが、これはその場所ばかりを体重が通っているというしるしです。

地面に触れる最初の場所が乱れたことで右の骨盤がねじれ、その上の背骨や顎まで順に影響を受けていました。靴のかかとが片側だけすり減っていた理由はここにありました。

足がねじれると、腕がしびれることはありますか?

あります。体はひとつのまとまりとして動くため、下から始まった傾きが上へ伝わって首や肩の筋肉をこわばらせ、その筋肉が神経を圧迫することがあります。

この方には、上から下りてくる流れもありました。顎が左にずれていて、首の骨のいちばん上の2つも一緒にずれていました。体はバランスを取ろうとして左の肩甲骨を上げ、その場所の筋肉がこわばって神経を圧迫していました。左腕のしびれと手の震えはここから来ていました。

顎も一緒に診るのですか?

この方の場合は一緒に診ました。顎がずれるとすぐ下の首の骨もつられてずれ、頭や首まわりに緊張が残り続けるからです。

足と顎を一緒に治療しました。足にはインソール(装具)を入れて崩れた土台を支え、顎には寝るときに着ける装置で位置を整えました。そのうえに推拿(チュナ)治療と運動療法を加え、こわばっていた首の奥や後ろ側の筋膜をほぐしました。

どのくらいかかりますか?

この方は5〜6か月を見込み、週1回の通院に加えてご自宅でのケアを並行しました。複数の場所が絡み合っていたので、1か所だけを診る場合より長めに見積もりました。

遠方から通われる方には、通院回数を減らし、ご自宅でしていただく分を増やす形で計画を立てます。頻繁に通うのが難しいという事情が、治療をあきらめる理由にならないようにするためです。

この判断にはどんな限界がありますか?

足と顎と腕のしびれがひとつにつながっているというのは診察室で見た流れであって、検査で証明した因果関係ではありません。別の説明ができる余地も残っています。

付け加えます。しびれや震えはほかの原因でも起こります。神経そのものの問題や別の病気の可能性を先に除外する必要があります。このコラムは、その除外が済んだあとのお話です。しびれが急に始まった場合や、力が抜ける感じを伴う場合は、ほかの検査が先です。

何を見たか 見た内容 根拠の重み
靴のかかと 片側だけひどくすり減っている 診察室での観察(対照群なし)
タコ 右足の外側に集中 診察室での観察(対照群なし)
足のアーチ 高すぎる・体重が前に偏っている 診察室での観察(対照群なし)
顎と首の骨の上部 顎の左へのずれ・頸椎1〜2番のずれ 診察室での観察(対照群なし)
治療期間 週1回・5〜6か月 計画値(人によって異なる)

当院では、検査に写らないものを手で確かめます。 検査は形を見ますが、当院ではその体がどう立ち、どう動いているかを見ます。

「異常なし」と言われるばかりでもどかしい思いをされてきた方は、一度いらしてください。 何が残っているのかをお伝えするところから始めます。

どのくらい変わるかは、絡み合っている場所の数やこれまで過ごしてきた期間によって、人それぞれ異なります。

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パク・ナヒョン

パク・ナヒョン 診療院長

体型や姿勢から始まる問題を主に診ています。お子さまの成長やダイエット、交通事故の後遺症のように、体全体のバランスをあわせて見る必要がある診療を担当しています。 疲労に関するメタ分析研究を国際学術誌に発表しました。どれだけ休んでも回復しない疲れを訴える方を診療するとき、その研究の経験が役立っています。

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