五十肩だと思っていたら、違うかもしれません
目次
何か月もストレッチをしているのに変わらないなら
30秒でわかるポイント
- 肩が痛くて腕が上がらないと、よく「五十肩だろう」と思われます。ところが、同じように見える肩の問題は少なくとも三つあります。
- 五十肩はこわばったものをほぐす必要があり、腱が断裂しているものはむやみに伸ばしてはいけません。治療が正反対になることもあります。
- 人に腕を持ち上げてもらっても上がらなければ五十肩のほう、持ち上げてもらえば上がるのに自分では上げられなければ腱のほうです。
- ある日突然起きた激しい痛みなら、石灰がたまっていることをまず考えます。
- ただし、これは目安であって診断ではありません。 二つが重なっている肩もあるため、確認は診察と画像で行います。
よく伺うお悩み
- 「五十肩だと思って一生懸命ストレッチしていたら、実は腱が切れていたと言われました。」
- 「肩をかばいながら何か月も過ごしたら、五十肩でした。」
- 「何か月も運動しているのに、変わりません。」
- 「私、何か間違ったことをしているのでしょうか。」
前者は断裂した腱を無理に伸ばしてしまったケース、後者はかばっている間に肩がさらにこわばってしまったケースです。
どちらも一生懸命取り組んでいたのに、方向が違っていたのです。
同じように見えても、三つあります
一つ目、五十肩
肩関節を包んでいる袋がこわばる病気です。
痛む時期を過ぎると、関節そのものがロックされたようにこわばり、どの方向にも腕が上がらなくなります。
治療は、こわばったものをほぐして広げていく方向です。
二つ目、腱が断裂しているもの
肩を動かす腱が傷んだり、切れたりしているものです。
関節はこわばっていないので、人が持ち上げてくれれば上がります。 ところが自分で上げようとすると、力が抜けたり、ある角度で痛んだりします。
どれだけ切れているかによっては、無理に伸ばすことがかえって害になることがあります。
こわばった肩に行う治療を、断裂した腱にそのまま行ってはいけない理由です。
三つ目、石灰がたまっているもの
腱に石灰がたまるものです。
普段はおとなしいのに、ある夜突然、救急外来が頭に浮かぶほどひどく痛み出します。
こわばっているのでも断裂しているのでもないので、また別の道です。
家で一度試してみられること
一つ目、人に持ち上げてもらうと最後まで上がりますか
- 持ち上げてもらっても、ある地点でピタッと止まる → 関節がこわばっている、五十肩のほう
- 持ち上げてもらえば上がるのに、自分では上げられない → 腱のほう
二つ目、腕を外側にひねるのが、とくにできませんか
鍵を回すように、腕を外側にひねってみてください。これがはっきりできなければ、五十肩の特徴です。
三つ目、だんだん痛くなりましたか、突然起きましたか
- だんだんこわばってきた → 五十肩のほう
- 転んだり重いものを持ったりしてから → 腱の断裂
- 何ともなかったのに、夜中に突然ひどく → 石灰
ここで、いちばん大切なことをお伝えします
これらの手がかりは目安であって、診断ではありません。
実際には、二つが重なっている肩もあります。腱が切れてから時間がたつと、そのせいでこわばって五十肩のように見えることもあります。
どちらなのかによって治療がまったく変わるため、確認は診察と画像で行う必要があります。
当院では初診で、自分で上げるときと人に持ち上げてもらうときでどう違うのか、外側にどれだけひねれるのかを測り、腱が疑われる場合は同じビル2階の画像診断科と連携して確認したうえで、方向を決めます。
五十肩という名前をつける前に、本当に五十肩なのかを確かめること。 これが当院の肩の診療の第一原則です。
確認したら、道が分かれます
五十肩なら、夜の痛みから抑え、こわばった角度を少しずつ広げていきます。
腱を傷めているようなら、どれだけ傷んでいるかを見ることが先なので、必要な診療をご案内し、当院で担える痛みと周辺の問題を一緒に扱います。
どちらであっても、治療の前に角度を測っておき、数字で比べます。
当院が目標にしていること
一生懸命取り組むことより大切なのは、方向です。
何か月もストレッチをしているのに肩が変わらないなら、努力が足りないのではなく、方向が合っているかを確かめるときかもしれません。
どれだけよくなるかは、原因とこわばっていた期間によって人それぞれです。 ただ、最初の一歩はいつも同じです。名前を正確に知ること。
今なさっている肩の運動が、ご自分の肩に合った方向なのか、一度確かめてみてください。
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五十肩の経過と治療のエビデンスは院長コラム五十肩は放っておけば治ると聞きましたがに、夜に目が覚める肩の痛みは夜、肩の痛みで目が覚めるならにまとめてあります。
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