一日中座りっぱなしで腰が痛いとき
目次
以下は、複数の方の診療をひとつにまとめて再構成したものです。特定の一人のお話ではなく、個人がわかる内容はすべて取り除いています。
どんな状態で来院されますか?
一日の大半を机の前で過ごしているうちに、腰が痛くなり、脚へ突っ張るような感じまで出てきたとおっしゃいます。座っている時間を減らせない事情があるため、なおさらもどかしく感じていらっしゃいます。
腰の話だけをしにいらっしゃるわけではありません。明け方まで眠れない、お腹を壊しやすい、風邪がなかなか治らない、というお話も一緒に出てきます。体全体が疲れきった状態で来院されます。
なぜ座っていることが腰の負担になるのですか?
長く座っていると、まず骨盤が固まります。骨盤が動かないと、腰がその分まで代わりに動くことになり、そのぶん一か所に負担がたまっていきます。
歩く姿勢も一緒に見ます。お尻が後ろに引けたまま歩いていると、体重が背骨全体に分散されず、腰の一か所に集中します。
何を見るのですか?
骨盤がどちらに押しやられているか、腰を曲げ伸ばしする動作でどこが動いていないかを見ます。お腹も押してみます。
お腹を診るのには理由があります。長く緊張が続いている方は、お腹にガスがたまっていて、体全体がこわばっています。その状態では、腰だけほぐしてもすぐに元に戻ってしまいます。
寝る時間や食事の時間もお尋ねします。睡眠が足りないと、回復そのものが遅くなるからです。
どのように診療するのですか?
推拿(チュナ)治療で押しやられていた骨盤を戻し、腰を支える靭帯のまわりに薬鍼(やくしん)を打って安定感をつくります。
体が疲れきっている方には、韓方薬も併用します。熱が上に偏っていて消化が落ちている場合は、そちらから整えていかないと、腰の治療が定着しません。
そして、小言も言います。1時間に1回は立ち上がって体を伸ばすこと、寝る時間を少しずつ早めること — このふたつは、診察室で行う治療と同じくらい大切です。
その後、どう過ごされましたか?
骨盤がやわらかくなるにつれて、腰の緊張が和らいでいくのが最初です。睡眠や消化も一緒に良くなる方が多くいらっしゃいます。
腰のことで来院されたのに、先に睡眠が変わったとおっしゃる方には、不思議に思わなくて大丈夫ですとお伝えしています。ずっとスイッチが入りっぱなしだった体が落ち着くと、いろいろなことが一緒に動きはじめます。
この判断の限界は何ですか?
座っている時間を減らせないあいだは、ケアを続ける必要があります。一度で終わるものではないことを、最初にお伝えします。
脚に力が入らない、足を引きずる、排尿・排便に変化がある、といった場合は、当院にいらっしゃる前に整形外科・脳神経外科の受診が先です。
同じ症状の方へ
- 長く座っていると、まず骨盤が固まり、腰がその分まで肩代わりします。
- 腰だけでなく、歩く姿勢やお腹の状態も一緒に見ます。
- 睡眠が足りないと回復が遅くなります — 寝る時間も診療の一部です。
- 1時間に1回立ち上がることは、診察室で行う治療と同じくらい大切です。
- 脚の脱力・足の引きずり・排尿排便の変化があれば、そちらの受診が先です。
当院では、歩ける距離と脚の力を測ってから始めます。 良くなっているかどうかを、感覚ではなく数字で確かめてお伝えします。
歩ける距離が以前より短くなった方は、一度測りにいらしてください。 いまどれだけ歩けるのかを知っておくだけでも、次の判断が変わります。
原因がいくつも重なっているため、同じ診療でも経過は人それぞれ異なります。
気になる症状はありませんか?
平日は夜8時半まで、土日・祝日も診療しています。
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