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2026年11月4日

五十肩は一度かかれば終わりですか? 同じ肩にはまず再発しませんが、反対側は知っておいてください

キム・ジフン
医療監修 キム・ジフン 代表院長

片方の五十肩がようやくほぐれてきたのに、反対側の肩が重だるくなってきたなら

30秒でわかるポイント

  1. 五十肩の患者223人を平均4.4年追跡した研究で、同じ肩に再発したケースは1件もありませんでした。
  2. しかし、5人に1人(20%)は反対側の肩でも五十肩を経験していました。
  3. 反対側に起こるのは、血糖のような体全体の条件が一緒に関わっているからです。
  4. 反対側を防ぐ確実な方法はありません。その代わり、一度経験した方は初期のサインに気づくことができ、最初の症状が軽いほど経過は良好でした。
  5. サインが来たら、角度を測る、痛くない範囲で動かす、血糖を確認する、本当に五十肩なのかを確認する、を行ってください。

よく伺うお悩み

  • 「右がやっと少し上がるようになったのに、左が重だるいんです。」
  • 「これって、また来るんですか?」
  • 「また1年苦労しないといけないのかと思うと怖いです。」
  • 「反対側を前もって防ぐ方法はないんですか?」

右肩の五十肩で1年以上苦労して、ようやく腕が上がるようになってきたのに、最近、左肩が重だるい。

まさか。そう思った瞬間、背筋が寒くなります。またあの夜を、またあの1年を経験しなければならないのか。すでに治った方も、同じように尋ねられます。「これって、また来るんですか?」

今日は、その質問に数字でお答えします。結論から申し上げると、同じ肩に再発することはほとんどありませんが、反対側の肩には5人に1人ほどの割合で起こります。 2回目は、1回目よりずっとうまく対処できます。

五十肩は再発しますか?

イギリスのオックスフォードで、五十肩の患者223人を、症状が始まってから平均4.4年(長い方で20年)追跡した研究があります。二つの数字が出てきました。

  • 同じ肩に再発したケース:0件。 一度患って治った肩は、少なくともこの研究では再びこわばることはありませんでした。安心していい数字です。
  • 反対側の肩でも起きたケース:20%。 223人なのに、調べた肩が269個だったのはそのためです。5人に1人なら、珍しいことではありません。

怖がるための数字ではなく、知っておくための数字です。

正直に補足すると、この研究は患者さんがあとからアンケートで答えたものなので、記憶に頼った部分があり、追跡期間中に治療を受けた方も含まれています。それでも、五十肩の長期経過を扱った研究の中では規模が大きいほうなので、方向性は信頼できます。

なぜ反対側の肩に起こるのでしょう?

五十肩は、肩関節を包む袋に炎症が起き、厚くなって癒着する病気です。ところが、なぜ特定の人にだけ起こるのか、なぜ同じ人の両肩に起こるのかを見ると、肩一つというより体全体の条件が関わっていることがわかります。

上の研究でも、患者の16%に糖尿病がありました。糖尿病があると五十肩になる可能性が約5倍になるという話は、肩がこわばっているのに、なぜ血糖を聞かれるのでしょうに書きました。血糖のように全身に作用する条件は、片方の肩だけを選びません。だから、片側に起きた方の反対側にも、また起こるのです。

反対側が心配なときに、肩と一緒に体全体を見る必要がある理由でもあります。

反対側の五十肩は防げますか?

正直に申し上げると、確実な予防法はありません。「この運動をすれば反対側には来ない」と証明された方法は、まだありません。

そのため当院がお伝えできるのは、予防の約束の代わりに、よりうまく対処する方法です。ここに、2回目の五十肩の大きな利点があります。

一度経験した方は、何が違うのでしょう?

初期のサインを知っています。

最初の五十肩のときを思い出してみてください。はじめは、肩が少し重だるいかな、という程度だったはずです。そのうち夜にそちら側へ寝返りを打つと痛むようになり、手を後ろに回して服を着るのが難しくなり、病院に行ったときには、もうずいぶん腕が上がらない状態だったでしょう。

同じ追跡研究の結論が、もう一つあります。最初の症状が重かった人ほど、長期の経過が悪かったのです。逆に言えば、ひどくなる前に対処するほど、経過がよい可能性が高いということです。

2回目の五十肩では、皆さんはその「ひどくなる前」に気づける方です。反対側の肩が重だるくなり、夜にそちら側が気になり始め、背中に回す手が以前ほど届かなくなったなら、それがサインです。夜の痛みの話は夜、肩の痛みで目が覚めるならにまとめてあります。1回目のときのように、何か月も待たないでください。

反対側にサインが来たら、何をすればいいですか?

一つ目、今の角度を測っておいてください。 壁に向かって立ち、指で壁を歩くように上っていってどこまで届くか、背中に手を回して親指が背骨のどこまで届くかを書き留めておいてください。その基準値があってこそ、悪くなるスピードがわかります。

二つ目、痛くない範囲で動かしてください。 1回目のときに学ばれたと思います。痛みを我慢して伸ばすのではなく、突っ張る感じまでにとどめて動かします。こわばらないように、そっと動かすことがこの時期の目標です。詳しい方法は五十肩の運動、痛くても我慢して伸ばせばほぐれますかにあります。

三つ目、血糖を確認してください。 糖尿病があるなら最近の管理状態を、ないなら最後の血液検査がいつだったかを確認してみてください。両側に起こる五十肩は、体全体の条件を見る理由になります。

四つ目、本当に五十肩なのかを確認してください。 反対側が痛いからといって、五十肩とは限りません。人に腕を持ち上げてもらえば上がるのに自分の力では上げられないなら腱の問題(腱板断裂)かもしれませんし、しびれて力が入らないなら首から来る問題かもしれません(五十肩だと思っていたら、違うかもしれません)。1回目と同じ病気だと決めつける前に、確認が先です。

当院の進め方

一つ目、両側を診ます。 反対側の肩が本当に五十肩の初期なのか、別の原因ではないかを診察します。必要であれば、同じビル2階の画像診断科と連携して確認します。両肩の角度をどちらも測って記録し、血液検査で血糖を含む体全体の条件もあわせて見ます。

二つ目、初期に対処します。 まだ夜の痛みがひどくなる前なら、鍼(はり)・薬鍼(やくしん)で痛みと炎症を調整し、痛くない範囲の動きを保つ運動を処方して、こわばる幅を小さくします。糖尿病があれば、内科の診療と並行しながら、予想される経過を別に見積もります。

三つ目、角度で確認します。 最初に測った角度と比べて、悪くなるスピードが落ちたか、好転し始めたかを、決めた時期ごとに確認します。根拠のない治療はいたしません。

こう変わります

1回目の五十肩は知らないまま見舞われたけれど、2回目は知ったうえで迎えること。そうして、夜の眠りを奪われる時期を短く通り過ぎること。

当院が目標にしているのは、そこです。

経過は、初期症状の程度、糖尿病のような併存する条件、対処を始めた時期によって人それぞれです。

今日のまとめ

一度治った肩はほとんど再びこわばりませんが、反対側には5人に1人ほどの割合で起こります。 サインが来たら、何か月も待たずに初期のうちに確認してください。

今日やってみていただきたいことは一つです。1回目の五十肩を経験された方は、反対側の肩の今の角度を測っておいてください。壁に指が届く高さと、背中に回した親指が届く位置を、日付と一緒に。何もなければ記録として残るだけですし、サインが来たら、その記録がもっとも早い出発点になります。平日は夜8時半まで、土日・祝日も診療しています。

この追跡研究を含む五十肩の経過と治療のエビデンスは、院長コラム五十肩は自然に治るという話、どこまで本当かにまとめてあります。

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参考文献

Hand C, Clipsham K, Rees JL, Carr AJ. Long-term outcome of frozen shoulder. J Shoulder Elbow Surg. 2008;17(2):231-236. PMID: 17993282

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キム・ジフン

キム・ジフン 代表院長

検査では異常がないと言われたのに、不調が続いている方を診ています。お腹を押して診る腹診、舌を見る舌診、脈をとる脈診で体の状態を確かめ、確認したことを数字で記録して、次の診療のときに比べます。 痛みについては、痛む場所だけを見ることはしません。足の着地のしかたや顎のバランス、歩き方から原因を探します。治療の方針をご説明するときは、どの学術誌のどの研究なのかもあわせてお伝えします。ご自身で確かめられてこそ根拠だと考えています。

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