脊柱管狭窄症の手術をすすめられたら、尋ねるべき五つの質問
目次
「狭窄がひどいですね。手術が必要です」と言われたなら
その言葉を聞いて出てきた病院の廊下で、ほとんどの方は何も尋ねられません。頭が真っ白になってしまうからです。
そして家に帰ってから、ようやく検索を始めます。手術をしなければならないのか、ほかの方法はないのか、今のこの病院の言うことを信じてよいのか。
まず、はっきりさせておきます。この記事は、手術を止めるための記事ではありません。 脊柱管狭窄症で手術が最善の場合は、確かにあります。
ただ、その決定を他人にまるごと委ねてほしくはないのです。そこで、どの病院でも尋ねていただきたい五つのことを書きました。当院にいらしても、同じように尋ねてください。
よく伺うお悩み
- 「手術が必要だと言われて来ました。」
- 「その場では何も聞けませんでした。」
- 「この病院の言うことを信じていいのか、わからないんです。」
質問1.「今の私に、急を要するサインはありますか?」
- つま先や足の甲が持ち上がらないほどの脱力
- 排尿・排便のコントロールが変わったこと
- お尻の内側の感覚異常
この三つのうち一つでもあるなら、この記事の残りは読まなくてかまいません。 ほかの方法を比べている場合ではなく、まず手術の評価を受けてください。
反対に三つともないなら、時間はあなたの味方です。 急を要するサインのない脊柱管狭窄症で、「今すぐ」手術をしなければならない理由は多くありません。
質問2.「私の画像と私の症状は、合っていますか?」
画像で狭く見える程度と、実際に痛む程度は、いつも一緒に動くわけではありません。
同じ人でも、姿勢や筋力、どれくらい動いているか、炎症があるかどうかによって、症状は上がったり下がったりします。
ですから尋ねてください。今しびれている脚と、画像で狭くなっている場所が合っているのか。 そして、この症状を説明できるほかの原因はないのか。
画像だけを見て手術を決めることと、画像と症状を突き合わせて決めることは違います。
質問3.「手術以外の治療を、どれくらい、どのように試しましたか?」
手術をした側としなかった側を比べた研究は、結論が分かれています。 どちらが良いとはっきり決まっているわけではなく、人によって答えが違うのです。
そのため、世界的に通用する原則はこうです。急を要するサインがなければ、手術以外の治療をきちんと試してから決める。
ここで「きちんと」が大事です。
痛み止めを数週間飲んでみただけなのと、期間を決めて、痛みとゆがんだ姿勢と歩くことをあわせて扱ってみたのとは違います。
まだ後者を試していないなら、そのカードは残っているということです。
質問4.「手術をすると何が良くなり、何が残りますか?」
手術が解決するのは狭くなった通り道です。歩くとしびれる症状には、効果が大きいことがあります。
ただし、通り道を広げても、年齢とともに背骨がすり減っていくことまで元に戻るわけではありません。 時間が経って、また手術が必要になる場合もあります。
だからこそ尋ねてください。 この手術で良くなるのは何で、残るのは何か。自分の年齢と状態で、再手術になる可能性はどれくらいか。
良い医師は、この質問を歓迎します。
質問5.「決定を先延ばしにすると、私が失うものはありますか?」
急を要するサインのない脊柱管狭窄症について、研究が教えてくれることがあります。
脊柱管狭窄症の患者さんを11年以上追跡した研究で、良くなった方、変わらなかった方、悪くなった方がほぼ同じ割合でした。放っておけば必ず悪くなる病気ではありません。
そして、韓方病院に入院して鍼・薬鍼・推拿(チュナ)治療・韓方薬をあわせて受けた脊柱管狭窄症の患者さん378人を約3年間追跡した研究があります。半数以上が入院前にすでに手術をすすめられていた方々でしたが、実際に手術まで至ったのは10人に1人でした。
手術以外の治療を試す時間が、手術を受ける機会を奪うわけではない、ということです。
むしろその時間が、手術が本当に必要かどうかを見極めてくれます。
決めるのはあなたです
この五つに答えを得られたなら、どちらを選ぶにしても、それはあなたご自身の決定です。
当院は、その決定に使っていただく材料をつくる側です。
まず、画像と症状を突き合わせます。 同じビル2階の画像診断科と連携して、どこがどれくらい狭くなっているかを確かめ、急を要するサインがあるかどうかを初診で見分けます。 急を要するサインがあれば、当院の治療ではなく、手術を検討できる病院を先にご案内します。
次に、期間を決めて集中して治療します。 鍼・薬鍼・推拿(チュナ)治療と、検査を見て調合した韓方薬で、痛みと姿勢を扱います。そして歩くことを治療の一部に組み込みます。 質問3でお伝えした「きちんと試した治療」とは、これのことです。
そして、歩ける時間で判断します。 初日に測っておいた「休まずに歩ける時間」が延びていれば続けます。延びない、あるいは脚の力がさらに落ちる場合は、手術の相談を先におすすめします。
手術以外の治療は、手術を避けるための手段ではありません。手術が本当に必要かどうかを見極める過程でもあります。
当院が目標にしていること
「手術すべきか」を検索する代わりに、「今週は何分歩けたか」を数える日々。
経過は、狭くなった程度や年齢、筋力によって人それぞれです。そして、手術が最善の場合も確かにあります。 ただ、その決定は五つの答えを聞いてから下しても遅くはありません。
手術をすすめられて検索していたなら、まず上の五つを紙に書き出してみてください。 そして、どこででも尋ねてみてください。
ご相談・ご予約はページ右下のメッセンジャーから日本語でどうぞ。お電話は +82-53-716-1175 です。
ここで紹介した研究の原文は、院長コラム 脊柱管狭窄症、手術以外に方法はないのでしょうか にまとめてあります。
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