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2026年11月5日

O脚なのに、なぜ脚ではなく骨盤から診るのですか

キム・ジフン
医療監修 キム・ジフン 代表院長

O脚のことで来院したのに、診察室で骨盤ばかり測られて不思議に思われたなら

30秒でわかるポイント

  1. 成長を終えた大人の脚の骨の角度を、手術なしで変えられたという確かな研究はありません。 当院は角度をお約束しません。
  2. ただ、鏡に映るO脚のかなりの部分は、骨盤がどう立っているかから来ています。骨盤が前に傾くと太ももの骨が内側にねじれ、脚が実際の角度以上に曲がって見えます。
  3. 片側の筋肉だけが強く引っぱっていると骨盤がねじれ、左右の脚の曲がり方が違って見え、片方が短く見えます。
  4. だから順番があります。まず骨盤を整え、その後で強い筋肉はゆるめ、弱い筋肉は鍛えます。 骨盤を引っぱってきた癖も一緒に直します。
  5. ひざが腫れる、夜も痛む、片脚だけ子どもの頃から短いといった場合は、矯正より確認が先です。

よく伺うお悩み

  • 「脚のことで来たのに、どうして骨盤の話ばかりなんですか?」
  • 「右脚のほうが曲がっている気がします。」
  • 「矯正の運動を頑張ったのに、変わりません。」
  • 「自分ではまっすぐ立っているつもりなのに、腰が反っていると言われます。」

O脚のことで来院されたのに、診察室では脚よりも骨盤を長く見ています。

うつぶせになっていただいて骨盤の高さを測り、立っていただいて腰がどれくらい反っているかを見て、お尻がどちらにより出ているかを確かめます。脚は目に見えているのに、なぜ骨盤ばかり見るのでしょうか。

先に結論をお伝えすると、脚が曲がって見える程度のかなりの部分は、骨盤の立ち方から来ています。 今日はその理由をお話しします。

脚の骨は本当に変わらないのですか?

まず、変わらないことから改めてお伝えします。

成長を終えた大人の脚の骨の角度そのものを、手術なしで変えられたという確かな研究はありません。これまでのコラムで繰り返しお伝えしてきた原則で、今日も変わりません。

ただ、鏡に映るO脚には、骨以外にもいろいろなものが混ざっています。股関節のねじれ具合、筋肉の偏り、足のアライメント、立ち方や歩き方の癖。そして、そのすべての上に骨盤の傾きがあります。

骨盤が傾くと、なぜ脚がより曲がって見えるのですか?

骨盤をバケツだと考えてみてください。

まっすぐ立っているはずのバケツが、前に傾いている方がいます。腰が反りすぎて、お尻が後ろにぽこっと出る、いわゆる「出っ尻」の形です。ところがご本人は、それがまっすぐ立った姿勢だと感じています。体がその姿勢を基準として覚えているからです。

バケツを前に傾けると取っ手の向きが変わるように、骨盤が前に傾くと、その下につながる太ももの骨は内側にねじれる向きに置かれます。すると、ひざ同士が向き合ったり、ひざの間が開いたりする形になり、脚が実際の骨の角度以上に曲がって見えます。骨はそのままなのに、骨がつながっている土台が傾いて形が変わって見えるのです。

片脚のほうが曲がって見えるのはなぜですか?

ここにもう一つ重なります。

骨盤を前に引っぱる筋肉(太ももの前側、腰の奥)が片側だけ特に強かったり硬かったりすると、骨盤は前に傾きながら片側にねじれます。すると左右の脚の曲がり方が違ってきて、片脚が短く見え、歩くときに片側にだけ体重がかかります。

「右のほうが曲がっている気がします」とおっしゃる方の骨盤を見ると、たいていその側の筋肉がより強く引っぱっています。スカートやズボンがいつも片側に回ってしまうのも、同じサインかもしれません(スカートがいつも片側に回るのも体のサインですか)。

矯正の運動をしたのに、なぜ変わらないのでしょうか?

順番が逆になっていた可能性が高いです。

診察室でよくお伝えする言葉があります。「ゆがんだまま筋肉だけをどんどんつけても意味がありません。」 骨盤が傾いてねじれたまま筋トレをすると、もともと強い側はさらに強くなり、弱い側はそのままなので、アンバランスがかえって固まります。傾いたバケツにさらに水を注ぐようなものです。

そこで当院の順番はこうです。

第一に、骨盤の傾きとねじれをまず整えます。

第二に、その状態で強い筋肉はゆるめ、弱い筋肉を鍛えます。 同じ運動でも、骨盤がある程度本来の位置に戻ってから行うことで、弱い側に力が入ります。O脚矯正の運動のコラムでご紹介したお尻の横の筋肉の運動や、椅子からの立ち座りも、骨盤が傾いたままだと別の筋肉が働いてしまいます。

第三に、骨盤を引っぱってきた癖を直します。 骨盤を引っぱったのは筋肉で、筋肉をそうさせたのは癖です。片足重心で立つ、脚を組む、横座りをする、いつも同じ肩にバッグをかける。こうした癖がそのままだと、整えた骨盤もまた引っぱられていきます。矯正した脚がなぜ戻ってしまうのかは別のコラムにまとめてあります。

家で目安を確かめることはできますか?

手がかりはあります。

  • 壁に背中をつけて立ってみてください。 後頭部、背中、お尻を壁につけたとき、腰と壁のすき間に手が楽に入ってまだ余るようなら、骨盤が前に傾いている可能性があります。
  • ズボンのベルトの線を見てください。 前側が後ろ側より目立って下がっていないかを見ます。
  • 鏡の前で足首をそろえて立ってみてください。 左右のひざの向きが違ったり、片側の骨盤が高く見えたりするなら、左右差があるということです。

もちろん、これはあくまで目安です。骨盤の傾きや左右差は目で正確に見分けるのが難しいため、当院では機器で測定します。

こんな場合は、矯正より確認が先です

  • ひざが腫れて熱をもっている、夜休んでいても痛む、急に引っかかって動かなくなる、けがの後から痛み始めた、という場合は、まず関節の状態を確認します。
  • 片脚だけがはっきり短い、または子どもの頃からそうだったという場合は、骨の長さそのものの差かもしれないため、画像検査が先です。
  • 腰から脚にしびれが下りてくる場合は、まず腰の問題を見分けます。

当院の進め方

第一に、測ります。 X-body体型検査で、骨盤の前後の傾き、左右の高さ、ねじれ具合と、その下の脚のアライメントを一緒に測定します。必要に応じて同じビル2階の画像診断科と連携し、立った姿勢での脚の骨の角度を確認して、ご自分のO脚のうち何割が骨で、何割が骨盤・筋肉・癖なのかを分けます。骨の割合が大きい場合は、その限界をまずお伝えします。

第二に、整えてから筋肉です。 推拿(チュナ)治療で骨盤の傾きとねじれを整え、硬くなって骨盤を引っぱっている筋肉は鍼(はり)・薬鍼(やくしん)とストレッチでゆるめます。その後、弱くなった側を鍛える運動を、やり方と回数までお出しし、骨盤を引っぱってきた癖も一緒に直します。矯正の直後は、違和感やこわばりを感じることがあります。傾いた姿勢を正常として覚えていた体が、新しい位置に慣れていない反応で、たいていは落ち着きますが、痛みが強いときはすぐにお知らせください。

第三に、同じ方法でもう一度測ります。 最初に測った骨盤の傾きとアライメントの指標を、決めた時期に同じ方法で測り、変化を数字で確認します。角度はお約束しません。根拠のない治療はいたしません。

こう変わります

鏡の前で脚だけを見ていた目が、骨盤まで見るようになること。運動をしても変わらなかった理由がわかること。そうしてO脚矯正が、自分の骨盤を自分の筋肉で立てる取り組みになること。

当院が目指しているのは、そこです。

変われる範囲と速さは、骨と骨盤・筋肉・癖の割合や年齢によって、人それぞれ異なります。

今日のまとめ

O脚のかなりの部分は、骨盤の立ち方から来ています。 まず骨盤を整え、その後で強い筋肉はゆるめ、弱い筋肉を鍛えてください。

今日やっていただきたいことは二つです。壁に後頭部・背中・お尻をつけて立ち、腰と壁のすき間に手がどれくらい入るか確かめてみてください。そして、足首をそろえて立った正面の写真を1枚撮っておいてください。その二つをお持ちいただければ、ご自分の脚の何割が骨盤なのかを一緒に測ってみましょう。平日は夜8時半まで、土日・祝日も診療しています。

O脚とひざの関係、矯正の根拠については、院長コラムO脚は脚の形ではなく、ひざの問題ですにまとめてあります。

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キム・ジフン

キム・ジフン 代表院長

検査では異常がないと言われたのに、不調が続いている方を診ています。お腹を押して診る腹診、舌を見る舌診、脈をとる脈診で体の状態を確かめ、確認したことを数字で記録して、次の診療のときに比べます。 痛みについては、痛む場所だけを見ることはしません。足の着地のしかたや顎のバランス、歩き方から原因を探します。治療の方針をご説明するときは、どの学術誌のどの研究なのかもあわせてお伝えします。ご自身で確かめられてこそ根拠だと考えています。

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